空き家問題について考えること

私たちについて

空き家問題が世間で多く取り上げられるようになりました。

空き家に住んで人生観が一気に変わった方のニュースを、沢山マスメディアで見るようにもなりました。

しかし、世の中そうはうまくはいきません。確かに成功事例はテレビで沢山見られます。しかしその一方で、契約に欠陥があった、権利関係で揉めた、近所トラブルに遭った、等々、実際に問題が生じているのも確かな事なのです。私が知っている事例だけでも、住もうと思ったその日から出たいと思った人が一人や二人ではありません。

空き家問題は非常に根深いものがあります。深く考えれば考えるほど、現代が抱える社会問題の縮図のように思える事があります。

例えば私の出身地では、おそらく50年以上前から、同じ場所に同じ家系の人が住んでいます。代々、縁ある者が家を継いで現在に至るわけです。空き家になったからといって、「活用・・・」と言い出すのも少ししんどいですし、もし誰か新しい人がやって来て入居したとしても・・・。集落全員の親や兄弟、孫まで全て知っているような小さなコミュニティに、新しい方が入ってくる。今まで安定していた状況から、一気に不安定な状況が訪れるかもしれない。それは、「安定した日々を過ごしている」と感じている、そのコミュニティの皆さんにとって、大きな不安の一因となってしまう事だというのは、想像に容易い事だと思います。

しかし、コミュニティそのものも高齢化が進み、最年少の方が60歳以上という集落もあります。子供が帰ってくる予定すらなく、祭り、墓掃除、草刈り、ゴミステーションの管理、山の手入れ、寺社の管理等、コミュニティの住人だけで自治していく体制にも限界が来ております。私の田舎の墓地を見ても、草がお墓の背丈を超えている家がどれだけあるか・・・。

都会では「身を守るために、不要なコミュニケーションをとらない」

田舎では「身を守るとか以前に、コミュニケーションをとらないなんて事してたら何も成立しない」

という状況が当たり前になっています。

都会と田舎の認識には、時に大きな違いがあるのです。
そのことを知らないまま、都会で生まれ育った方が、田舎暮らしを夢見て田舎の空き家を契約した時・・・

どうなるかは大体わかると思います。

私は株取引をします。株を買うその瞬間までは「いける!」と思うんです。が・・・買ってすぐに少し下がっただけで「いけない!」と思って、掘り下げたらめっちゃネガティブな材料ばかり見つけてしまう自分がいます・・・(笑

それと同じように、契約して入居するその瞬間までは「大体オッケーです」と一応納得します。ですがそんな風に納得しても、入居したその瞬間から「こら広いとか安いとかどころじゃない」という具合になるんです・・・

空き家問題は重層的にいろんな問題が重なり合っていると私たちは考えます。

貸主・売主サイドの問題。

借主・買主サイドの問題。

地域コミュニティの問題。

取引の安全の問題。

法律的な問題。

コミュニケーションの問題。

生き方の問題。

空き家は今、府中市内に3000戸あると言われています。空き家バンク登録数は10戸程度です。

不動産屋含む、市場に出ていない物件は2000戸はあろうかと思われます。

市場に出ない・出さない、持ち主サイドの利益を私達はまず考えました。

・トラブルになりたくない

・親戚からクレームを言われる

・そもそも県内に居ないから行動する時間がない

・片付いていない

・安すぎて想い出の価値のほうが高い

・更地にすると固定資産税が高い

・所有権の問題で、取引が出来る状況にならない

・何年も同じ家族しか居ないコミュニティだから気が引ける

などなど・・・挙げたらキリないですね。

 

さて、借り主、貸主からの問題

・金額が安い&契約書作成手間が多いからちゃんとした契約がなかなか困難

・どんな地域かわからない。町内会に入ってみなきゃわからない

・オーナーサイドではなく、自分でやることが多い

・コミュニティに溶け込むのはどうやるべきか??

その他、もう挙げたらキリがない。確かに、人間力があればどんな場所でもうまくやっていける。田舎暮らしをする方にはそんな人も多いと思います。

しかし、私達が接する移住希望者の方の中には、「田舎暮らしというもので充実した生活を」というポジティブな方もいらっしゃいますが、「都会の生活が合わない」という少しネガティブな方も多いのも事実です。

人生観を変えるのに移住は最も効果的だ、と考える私たちは、とにかく、人生観をリセットし、ブレイクするために足を引っ張るものは一つでも多く取り除こう、と考えています。

コミュニティ、コミュニケーション、契約、準備、説明。

出来る事は限られているながらも、可能な限りの事をお手伝いし、府中に移住する事を決意して下さった方に、可能な限り長く、できれば代が変わっても府中市に住んでいただきたい。そういう思いでNPO法人を作りました。

どこまで出来るかは分かりませんが、是非、物件をお持ちの方、空き家にご興味のある方、私達NPO法人をお手伝いしていただける方がいらっしゃいましたら、お問い合わせをお待ちしております。

私たちについて

Posted by のりぃ